ボージョレ・ヌーヴォー(ヌーボー)2017の出来について大野店長語る。

イレギュラーづくめの2017年。

葡萄の樹が美味しい実をつけるためのひとつの意外な法則。それは、葡萄の樹にストレスを与えること。

ストレスを与えることによって、葡萄の樹は、生き抜くために、種を絶やさないために、美味しく甘い実を作ります。

痩せた土地、少ない雨量、密植などのストレスが、根を深く張ることにつながり、結果として素晴らしいワインを産みだすこともよく知られています。

そういう意味では2017年という年は葡萄にとっていろいろなイレギュラーの結果、 葡萄にとってストレスの多い年になったんじゃないかなあと思います。

4月の遅霜。昨年よりも18日も早い開花、ここ40年で2番目に長い日照時間。異例の7 月 10 日と 31 日の夏の雹の被害。

早いところでは2週間以上も早い収穫開始。

葡萄にも栽培農家にも胃の痛くなるようなイレギュラーの多かった年ですが、それを生き抜いてきた実から出来るワインは、 専門家の想像を超えるような素晴らしいものが出来るのではないか?

そんな期待も寄せられるような年になるんじゃないかなと思っています。 ガメイ種の底力を垣間見れるような、素晴らしいワインを期待しています。

今年一押しヌーヴォーは、ルーデュモン。畑が高台にある為、霜害もあまり影響がなく、風通しも良く病気も皆無。花ぶるいの多さからくるミルランダージュ(小粒の未熟果)をメリットに変える得意技を持つルーデュモン のヌーヴォーが今年一番気になるヌーヴォーです。

2017年9月8日 店長 大野英雄