1.Ahr(アール) | 最北の赤ワイン産地。酸味のやや強い赤が多い。 |
2.Mosel(モーゼル) | ゴーミヨ5つ星ワイナリーが最多の5件。爽やかな酸と粘板岩土壌由来のミネラル溢れる味わい。 |
3.Mittelrhein(ミッテルライン) | ローレライでも有名なライン河沿いの産地。味わいはモーゼルやラインガウのニュアンスがある。 |
4.Nahe(ナーエ) | 鉱物豊かな土壌。ワインはモーゼルのような爽やかさやラインヘッセンのようなやさしさをもつ。 |
5.Rheinhessen(ラインヘッセン) ★ | 最大の生産地。量産型ワインも多くやさしい飲みやすいものも多い。 |
6.Rheigau(ラインガウ) | ドイツワインの王の異名をもつ。モーゼルと並ぶ高級ワイン産地。コクがありエレガントなワイン。 |
7.Pfalz(ファルツ) ★ | トロピカルフルーツの香も伺えるやや南国のニュアンスをもったワイン。 |
8.Franken(フランケン) | 内陸に位置し、男性的、無機質、ハーブや青草のニュアンスにとんだシルヴァーナー種が有名。 |
9.Wuerttemberg(ヴュルテンベルク) ★ | 最もワインの消費量が多い大酒飲みの地。温暖な気候を生かして多様なワインが造られます |
10.Baden(バーデン) ★ | 仏アルザスに隣接する温暖な地域。ブルゴーニュスタイルの赤白ワインが造られます。 |
11.Hessiche Bergstrasse(ヘシッシェ・ベルクシュトラーセ) | 小さなワイン産地。ラインガウと同じくヘッセン州に属する。 |
12.Sachsen(ザクセン) | 旧東ドイツ領。エルベ川沿いの冷涼なワイン産地。 |
13.Saale-Unstrut(ザーレ・ウンストルート) | 旧東ドイツ領。最も北に位置するワイン産地。チューリンゲン州。ザクセン・アンハルト州。 力強い酸味、クリスピーで繊細な味わい。 |
ドイツには16の州があり、13のワイン産地があります。
その中で、最も栽培面積が大きいのがラインヘッセン地方です。
西はナーエ川、北と東はライン川に接し、マインツ、ヴォルムス、ビンゲンの3つの都市を結ぶ大三角地帯に位置しています。
なだらかな丘陵地や平地が多く、葡萄畑の他にもひまわり畑や牧草地が混在するドイツの農村風景が広がります。
土壌は黄土層に石灰岩と砂岩が混成した微粒砂土。そこからソフトでデリケートな柔らかくまろやか、フルーティーなワインが産まれます。
ワイン初心者にはうってつけの飲みやすいやや甘口ワインが有名ですが、RS(ラインヘッセン・シルヴァーナー)という辛口ワインも造られ、実は世界で最もシルヴァーナーが栽培されているのがここラインヘッセン地方です。
<銘醸ワイナリー>
ワイングート・ケラー(2009ゴーミヨ5つ星 ラインヘッセンでここ一軒のみ)
グンダーロッホ(2009ゴーミヨ3つ星)ワグナー・シュテンペル(2009ゴーミヨ4つ星)など
<銘醸畑>
ダルスハイマー・フーバッカーナッケンハイマー・ローテンベルク・ニアシュタイナー・ペッテンタール・ヒッピングなど
栽培面積第2位ファルツ地方はドイツの中では温暖な地域で、そこから取れるワインもどこかエキゾチックなニュアンスのある太陽の恵み豊かなワイン産地。
85kmに及ぶワイン街道の南端はフランス・アルザス地方に隣接しています。ファルツ地方には世界一と呼ばれるものがいくつかあります。
バート・デュルクハイムの世界一大きなワイン樽。 シュパイヤーの博物館にある世界一古いワインは1600年前のものと言われています。
ドイツに行った際には是非お目にかかりたいワインです。
主要栽培品種は 1.リースリング 2.ドルンフェルダー 3.ミュラートゥルガウ
<銘醸ワイナリー>
クニプサー・フリードリッヒ・ベッカー・ミュラー・カトワール
<銘醸畑>
フォルスター・キルヒェンシュトゥック、ウンゲホイヤーシュヴァイゲナー・ゾンネンベルクダイデスハイマー・カルクオーフェン
ドイツで4番目の栽培面積を誇るヴュルテンベルク地方。それなのに日本ではあまりお目にかかれない。その理由はこのヴュルテンベルクのあるシュヴァーベン地方が大酒飲みの地域として有名で、地元でほとんど消費されてしまうからだとか。
ドイツ人一人で約20リットルのワインを一年間に飲むそうですが、この地は倍の40リットルだとか。日本もワインを飲む人が増えてきたと言いながらもまだ約1.5リットル弱とか言われていることを思うとすごい量です。
<ヴュルテンベルクの名前の由来>
かつて、庶民出身の若者が王女と駆け落ちしてシュヴァーベンに小料理屋を開いた。やがて評判になって彼らの店が「ヴィルト・アム・ベルク」(山裾の主)と呼ばれるようになった。 その名残が訛ってヴュルテンベルク州の名前になったと言われています。
最も栽培されている品種が赤のトロリンガー種。キレが良くて軽い酒質で、混醸ロゼワインとしても有名なシラーヴァインの主原料にもなっている為、多くの土地で栽培されています。
シラーヴァインのシラーはドイツの有名な詩人シラーが名前の由来です。彼はヴュルテンベルク州のマールバッハで生まれました。
一度この地方の村祭りに参加したことがあったのですが、大柄の男たちがスクリューキャップのリッター瓶のワインをラッパ飲みしていたのを思い出します。気取らずに飲める産地のワインとしてもっと日本でも広まって欲しいです。
ドイツワイン生産地域の中で最も南に位置するバーデン地方。3番目に大きいワイン産地です。ハイデルベルクからボーデン湖までライン河沿いに400kmにもおよぶ細長い産地です。
ドイツで唯一気候区分がBゾーンに位置する、太陽に恵まれたドイツの中では温暖な産地です。ドイツの中ではと言うのは、この生産地気候区分Bゾーンというのは他の国ではフランスのアルザスやサヴォア、ロワール地方などフランスで言うところの冷涼な地域と同様になるからです。
フランスのコート・ド・ニュイと同様の地層がうねって地表面に現れたという特殊な恵まれた石灰質土壌のマルターディンゲン村をはじめシュペートブルグンダー(ピノノワール)の生産が全体の3分の1以上を占め、近年の温暖化によってフランス・ブルゴーニュのピノノワールに負けないほどのワイン産地になるのではという噂も聞こえる今後楽しみなピノノワールの生産地です。
この地のお薦めワインはいわゆるブルグンダー品種。ヴァイサーブルグンダー、グラウブルグンダー、シュペートブルグンダーから造られる辛口ワインに要注目です。
<銘醸ワイナリー>
ベルンハルト・フーバー(ゴーミヨ5つ星(バーデンからはここ一軒のみ)
Drヘーガーアンドレアス・ライブレワイングート・ベルヒャー
<銘醸畑>デュルバッハー・プラウエルライン マルターディンガー・ビーネンベルク・イーリンガー・ヴィンクラーベルク