今までは夏場になるとお店のワインの売れ行きが下がってきたのですが、
最近は暑くてもワインを飲んでくれる人が増えてきた感じがします。

酒屋的には夏場は白が動くかなと思っていたのですが、

最近の傾向はズバリ「スパークリングワイン」が良く売れています。

スパークリングワインは製法で大まかにいくつかに分類でき、

その中でも市場でよく見るのはシャルマ方式で作った物とシャンパン方式で作った物です。

シャルマ方式とは、ワインの入った大きなステンレスタンクで二次発酵を行い、

ワインに炭酸ガスを含ませるもので、一気に大量生産ができるので、値段も安く、

その分、味わいは深みの少ないあっさりしたものになります。

カジュアルにがぶ飲みしたいタイプの方にはこのシャルマ方式のものが受けてます。

イタリアのものなら【サンテロ・ピノ・シャルドネ ¥1180】
http://item.rakuten.co.jp/wine-kinokuniya/santerochard/

とか

フランスのものなら【ジャン・ドルセーヌ・ブリュット ¥1260】
http://item.rakuten.co.jp/wine-kinokuniya/dorse/

このあたりがどちらも漫画「神の雫」にキムチにあうワインのくだり以降で
ちらっと掲載されたこともあって人気です。

どちらも複雑味はないもののスッキリとした爽やかな味わいです。

ちなみにサンテロ・ピノシャルドネが神の雫で掲載された時にピノノワールとシャルドネの
ブレンドと言っていますが、ホントはピノブランとシャルドネのブレンドなんですよ。

シャルマ方式と違うもうひとつの製法がメトード・シャンプノワーズいわゆる
シャンパン方式(メトード・トラデシショネルとも言う)です。

こちらの造り方は通常に造られたワインの中に再度ショ糖と酵母を入れて瓶の中で
発酵させ、その時生じた炭酸ガスを瓶外に逃がさずにワイン液体内に溶け込ませて
発泡性を与えるというものです。

大きなタンク内で発酵するシャルマ方式に比べて小さな瓶内ですので、手間と時間がかかりますので
お値段もお高くないます。
さらに発酵により生じた澱(アミノ酸)とも、近く長く寝かされるので
味わいに独特の深みが与えられます。

正式にシャンパンと言うものは定義的に言いますと
シャンパーニュ地方でシャンパン方式で造られたものに限るのです。

ユーロ高の昨今、本家シャンパーニュは3,4千円は出さないと買えなくなってきた感じです。

そこで人気なのがスペイン産のカヴァ(CAVA)というスパークリングワイン。

造り方はシャンパンと同じメトード・シャンプノワーズでありながら、
知名度がシャンパンほど高くなく、土地代や人件費も安いスペインで作られるため、
1000円ちょっとでシャンパン方式の味わいが楽しめると言うことで人気です。

【スマロッカ・カヴァ・ブリュット・レゼルヴァ ¥1479】
http://item.rakuten.co.jp/wine-kinokuniya/sumarrocava/
シャルマ方式のと変わらない価格で本格的な味わいのスパークリングワインが楽しめるんです。

有名銘柄のシャンパーニュがユーロ高などで値上がりをしてきて
ちょっと前まではドンペリなんかは1万円前後だったのが今や15000円前後まで上がってます。

そんな中で最近人気なのがRM(レコルタン・マニュピュラン)のシャンパーニュです。
意味は自社畑の葡萄のみで製造する生産者です。

大手の有名メーカーは葡萄を買い付けてワインを製造するところ、小規模ながら
自分の手で育てた自社葡萄のみを使って製造するワインは味わいがさらに深みがあり豊かです。

それでいて値段もそんなには高くないのです。

僕の最近の一押しはこれでした。
【フランソワーズ・ベデル・ディ・ヴァン・スクレ ¥7800】
http://item.rakuten.co.jp/wine-kinokuniya/francoisebedeldis/

安くはないけど、この価格でプレステージ・シャンパーニュが熟成されたような味わいを
醸しだしてくれるんです。

安いスパークリングワインは寝かせすぎると気の抜けた炭酸飲料みたいに薄っぺらくなっていきます。

偉大なシャンパーニュは寝かすことによって深みを保ちながらも泡にクリーミーさが加わって、
素晴らしい味わいになるんです。
このヴァン・スクレはそんな美味しさを味わわせてくれましたよ。