自然派ワインをテーマにした飲み比べ。
最初の白2本はブルゴーニュ地方のビオ・ディナミの草分け的存在ディディエ・モンショヴェと
アルザスの大御所マルセル・ダイスでした。

ディディエモンショヴェ・ブルゴーニュアリゴテ2007
色調はクリアな淡いイエロー。香りは完熟したようなリンゴの香りがメイン。
通常アリゴテ種は柑橘やハーブ系の香が目立ちますが、

香りの段階で良く熟したアリゴテを収穫したんだなあと思わせます。
味わいも通常のアリゴテは軽めであっさりしたシンプルなものが多いですが、

ブルゴーニュでは軽く見下げられているイメージのあるアリゴテ種を
最近一流生産者が醸して、素晴らしい味わいになったものに
何度か出くわすことがありましたが、このワインもそういうイメージ。

さすがはモンショヴェ、彼が手掛けると非常に個性のはっきりとした存在感のあるものに
仕上げております。

口当たりはあっさりとした印象、そこからGFの皮を思わせるような酸味とほどよいほろ苦味。
キャンディートーンも感じるようなしまりあるボディからやさしい喉越しの余韻へと続きます。

マルセル・ダイス・ヴァン・ダルザス2006
以前、田中克幸氏をして、「最も安いこのワインですら、他のドメーヌの最高価格品よりは上」と
言わしめたことでも有名なこの1本。
淡い山吹色。アンズを思わせる芳しい香り。
果実味豊かでジューシーな味わいにかすかな甘味、余韻に感じるほろ苦味が全体を引き締めてくれます。

7種類の葡萄を使用して造り上げたアルザスを代表する1本です。

爽やかなアリゴテとジューシーなアルザス。

全くタイプが異なる白ワインの飲み比べでした。