ヤフブロワイン会のブラインドティスティング。

続いて赤ワイン

色は、やや明るめの紫がかったきれいなルビーレッド。粘性は少しだけ。
縁が紫がかっているというのはそのワインがまだ若い証拠。そこから年号は
1~3年ほど前に造られたものかとめぼしをつけつつ。

香。甘いベリーの香り。あとからミントっぽさも。

味わい、口当たりには意外にもピリッとした微炭酸味。
発酵中の炭酸ガスがまだ抜け切れていない若いワインなのでしょう。

閉じ気味ながら、果実味の詰まったボディ。健全な酸味。
その後茎っぽいようなエグミも。

赤ワインでは、余韻に行くにしたがって熟成してきたワインなどに
苦味のような複雑味を感じることは多いのですが
このワインは若いのにアタックからそのような苦味を感じたのでなぜだろう??

例えば旧式のプレス機を使っていて圧力をかけ過ぎてエグミがでた?
→ニューワールドじゃなくて旧ワールドの昔ながらのワイナリー産?
などと考えながら・・・・。

余韻にもボリューム感があるもののまだやはり閉じた印象の強いワインでした。

途中のヒントでは新樽25%使用とのことですが全く新樽由来の香が感じられない。

色と香的に品種はピノノワール。

国はどこ?

先日飲んだドイツ・ファルツ州のピノに少し似ていたので

ドイツのファルツ?

正解はニュージーランドでした。

アタランギ・クリムゾン・ピノノワール2008
北島南東部に位置するウエリントン地方ワイララパにあるマーティンボロ地区産。
NZ最高のピノノワールの造り手と名高い生産者です。
アルコールは14度と高め。

<後日談>
このワインの残りをもって帰って翌日に飲んだら、香にすごい樽の風味が広がってきました。
アタックのエグミは気にならない程度になって
余韻に決めの細かい良質のタンニンも感じられ全く別物の風格でした。

2008年産とまだ若かった為、開けたては少し閉じていたのかな。

続いてこちら

縁が茶色がかったガーネット色。とろりとした粘性も。

なんとこのワインは目減りがしていたとの事前情報が。

縁が茶色がかるのは熟成年数が長いことを想像させますが

目減りにより通常よりも酸素に触れる量が多いため色合いも早くから茶色がかることが想像されます。

80年代後半から90年代前半のワインかな。

香もまず最初にシェリートーン。
酸化を思わせます。
揮発酸やバニラっぽさも。

木樽熟成された高級ワインが熟成のピークを超えつつある感じ。

味わいも熟成感のあるやや枯れた酸味。しかしボディにはまだ凝縮感もあり
目減りし酸素に多く触れていながらも、まだ芯のしっかりしたところは残っている。
もとは当り年に造られたしっかりしたワインだったのかな?

うーん何のワインだろう?

タンニンが少なく酸味がやや高め、かすかに香ったバニラ香とボディの高級感から
ピノノワール種かとおもいつつ。

ヒントで2001年産だと。

2001。ピエモンテの当り年。茶色がかったガーネットの色合いもネビオロ種の特徴。
バローロかバルバレスコか?

でも新樽由来のバニラ香が気になる。

バローロ、バルバレスコなら伝統的には大樽熟成の可能性の方が高い。よってバニラ香がするなら

新樽を使ったモダンなバローロの作り手。

うーん出て来ない。やっぱりピノかな?
答えはこちら

アリオネ・バルバレスコ2001

知らない生産者でした。

ちょっと調べたら、ヴィニタリー2007で高評価を得ているよう。
目減りしていないこのワインも一度飲んでみたいなあ。