11月のワイン会。
テーマは「ヌーヴォー2009」
そんな中で興味深かった飲み比べを行ないました。
同じルイジャド社の去年のヌーヴォーと今年のヌーヴォーの飲み比べです。
まず2009。
さすがに近年でもっとも気候に恵まれた年のワインらしく、
非常に鮮やかで濃い色調です。
エッジはきれいな紫を帯びたやや濃い目のルビーレッド。
やや明るめのルビー色調が特徴のガメイ種ながら、
色が濃いというのは、夏が暑くて雨が少なかった特徴。
エッジが紫なのは若いワインの特徴と健全な葡萄果であったことのあかしです。
香はブルーべりーをはじめとするワイルドベリーの芳しい香が広がります。
味わいも非常に完熟果実のふくよかさが表れたフルーティながら飲みごたえのある
ファーストインプレッション。
ルイジャドのヌーヴォーは5.6年はずっと飲んできていますが、
今まではガメイ種ながらピノノワールを思わせるエレガントさが毎年感じられたのですが
今年はまず感じたのは良く出来た完熟ガメイ種のニュアンスです。
数時間後ぐらいから落ち着いた印象も出てき始めました。
そして2008年産は、
低温とじめじめした天気。雹にベト病と、自然に悩まされた難しい年でした。
色合いはややエッジにオレンジやルージュがかったルビーレッド色。
香は控えめ。少し揮発的な香も。
味わいの第一印象はしまりある酸味のアタック。
ボディは2009に比べてもやせてはいるもののバランスよくスマート。
ほっそりとしてエレガントな印象はピノノワールをも彷彿とさせました。
今回一緒に飲んだ17名にアンケートしたところ
やはり2009が人気でしたが、中々個人的には2008の方も、
程よい熟成感が料理にも合わせやすく、悪くはないなあという感じでした。
そのあとにあけたのが前述の秘密のワイン。
実は中身は2005年産のボージョレヌーヴォーでした。
ドメーヌ・ド・ロッシュ・ボンヌ・ボージョレヌーヴォー2005
当り年の2005年のヌーヴォーをひょんなことから入手。
この日の為に寝かせておりました。
若干の澱もありました。色はさらにガーネットがかった色調、色合いも明るめ。
香もさらに閉じたというか後退した感じ。
酸味が残り、ボディがやせた熟成感。
さすがのあたり年といえどもボージョレヌーヴォーの寿命的には4年は厳しいかといったところ。
ただ飲めるのはまだ飲めます。
ピークは過ぎたけども逝ってしまってはいませんでした。
枯れた熟成感の好きな方なら特に楽しく飲めそうです。
そしてこのあとの試飲でルイ・ジャドとフィリップ・パカレとフレデリック・コサールの比較試飲です。