お店で、たまにワイン通っぽい人が、濃い赤ワインを買われるときに、
「このワインはデキャンタしたほうがいいですか?」と聞かれます。
どちらかというと「あまりデキャンタしない派」の僕の答えはこうです。
1、そのワインが十年以上熟成されている時。
これは、説明するまでもなく、デキャンタするべきです。もしくは、あまりゆらさず
に注ぎましょう。この場合のデキャンタの主な目的は、まず澱を取り除くことです。
もうひとつ、デキャンタをする理由というのは、
「空気に触れることによってワインを活性させること」です。
これが最も必要なシチュエーションというのは、すばりちょっと高級なレストランなどでワインを頼むときです。
シェフが最もおいしい温度で料理をサービスしてくれて、ソムリエが最もおいしい状態になったワインを提供する。こんなときは「要デキャンタ」でしょう。
時には数時間前から抜栓しておいておくこともあります。
レストランでなく家でワインを楽しむ場合。
僕個人的に家でワインを一本開けて、その日に飲み干すことは、ほとんどないので、初日の味、2日目の味と楽しむ為にも、あえて濃いワインでもデキャンタしないことがほとんどです。
それでこのワインは2日目のほうがおいしかったなどと、感想を持って味わいを楽しみます。
そんな僕でも家でデキャンタする時があります。人を招いてワインを振舞うときです。
人数にもよりますが、飲み始めたら、すぐ無くなることを想定すると、やはり、ワインを最もおいしい
状態に前もってしておきたいので、濃い赤ワインなどはデキャンタなどを駆使します。
実はうちのお店で開催しているワイン会に出すワインは、
やはりいい状態で飲んでもらいたいので、ものによって前日に抜栓したり、デキャンタしたり
しています。
あまり難しく考えて欲しくないですが、デキャンタの技術が身につけば、ワインの楽しみが広がることは間違いないでしょう。
デキャンタしなくても、抜栓だけでも早めにしとくだけでも効果あります。