ピノノワール飲み比べ最後の2本となりました。

1、レヌ・ディドン・ピノノワール ¥1029

なんとチュニジア産です。
チュニジアと言ってもピンと来ない方も多いのでは。
北アフリカに位置し
イタリアのシチリア島をそのまま南に南下したところに位置します。

古代ローマ時代にはカルタゴと呼ばれローマが手中におさめたくて仕方がないほどの
優雅な場所でした。

メソポタミアから発展したワイン文化はエジプトをへて、この国を通じて
ギリシア、ローマへと伝わったと言う由緒正しきワイン生産地です。

やや紫がかったルビーレッド。
野いちご香に樫樽のようなニュアンスも。
温暖な気候で育ったわりには、ほっそりとしたやや陰性のピノノワール。
エレガントで奥ゆかしさの感じる、バランスのとれたボディです。
ブルゴーニュとはまた違った感覚ながらニューワールドには出せないような陰性のニュアンスが
癖になりそうな1本でした。
値段が安いのも魅力です。

そして最後に???ワイン。

銘柄を隠してティスティング。

このワインを飲んでもらって

「このワインはピノノワールと思いますか」ということが聞いてみたかったんです。

そのワインはギリシャ・ナウサ産。

葡萄品種はクシノマブロといいます。
調べていくと専門的にはネビオロやピノノワールのルーツではないかという
説が流れている品種なんです。

ブラインドで今まで9種類のピノノワールを飲んできたメンバーに
「このワインはピノノワールと思いますか」と聞いてみました。

反応は「なんか違う」との答え。

確かに今まで飲んだワインとはまた違うフレーバーを持っています。

でも僕の中ではそれでも類似性を感じてしまう、今や入手困難なワインのひとつなんです。

現在の科学でピノノワールのルーツがわかれば、ひょっとしたらこの葡萄品種がルーツかもと
マニア心をくすぐるようなファンタジーを広げさせてくれるこのワインでピノノワール
飲み比べを締めくくりました。

意外と飲み疲れることもなく楽しく飲み比べることが出来ました。