今月のワイン会のテーマ「冷やして美味しいワイン」です。
6種類選ぶにあたって白ワインは冷やして美味しいのは当たり前だからはずそう。
との考えで泡モノ3種に赤3種というセレクトに。
泡モノで気になったのがビオディナミで造るヴーヴレ・ペティヤン。
【ドメーヌ・ヴィニョーシュヴロー・ヴーヴレ・ペティヤン・ブリュット】
なんと抜栓時は普通には美味しいスパークリングワインとして楽しめるのですが、
時間が経った後、ガスが抜けてしまってから、スティルワインとしても
美味しく楽しめると言う評判が気になってセレクト。
比較して飲むのに以前にワイン王国で5つ星とったドイツのゼクトも選びました。
【ヘンケル・ブラン・ド・ブラン】
ぺティヤンはガス圧が1~2.5気圧という規定。
ゼクトはガス圧3.5気圧以上。
比較すると泡の強さが良くわかります。
さらに気になった泡モノがこちら
【カビッキオーリ・ランブルスコ・アンセストラル】
メトード・アンセストラルという古式の造り方で造られたスパークリングワイン。
カテゴリーはイタリアのフリザンテ(ガス圧1~2.5気圧)に当たります。
この製法は一次発酵中に残糖のあるモストを瓶詰め、密栓して瓶内発酵を継続させます。
普通はその後デゴルジュマン※1で澱を除去するんですが、
このカビッキオーリは澱除去をせず、ほったらかし。
言うなれば瓶内シュール・リー※2です。
甘みを残したモスト※3も2次発酵によって辛口に。ティラージュ※4してないのでアルコール度も低め、泡も弱めです。
そして色合いがすごい。
にごった薄赤色。まるでベルギーのチェリービールのようです。
どんな味なのか想像が膨らんできます。
それから次は2007年のノヴェッロ。
【カステッリ・デル・グレヴェペーザ・ノヴェッロ・トスカーノ】
いい年のノヴェッロ(新酒)は翌年の春、夏頃に冷やして楽しむと良いというお達しどおり
昨年かなりウケの良かったノヴェッロを船便で買い占めて
今の時期に徐々にリリースしてみました。
最後の2本は、
イタリア・シチリアのフラッパート
【ヴァッレ・デラカーテ/フラッパート】
現地ではこのワインを夏場に冷やしてカルパッチョと合わせていただくという情報を
キャッチしたので今回のラインナップにセレクト。
最後はロワールのピノノワール
【ドメーヌ・ド・シャトノワ/メヌトゥー・サロン】
最近個人的にも要注目しているロワールのピノです。
ブルゴーニュよりさらに酸がありエレガント。
温暖化の影響も受けて今後ブルゴーニュにも負けないような美味しいピノノワールの
産地になりそうなよう注目産地です。
飲んだ感想はまた後日レポートします。お楽しみに。
今回の語句で難しそうなものに解説をつけておきますね。
シャンパン製法を知らない人には念仏のような語句ですよね。
ブドウジュースが酵母の働きで糖をアルコールと炭酸ガスに分解する働きが「発酵」です。
その時に副産物として澱が底に溜まります。
そのままだとにごったワインになるのでそれを清澄するために
樽で発酵していたら澱引きという作業をします。
瓶内で発酵していたらデゴルジュマンなどの方法をとります。
※1、デゴルジュマン
シャンパンを造る時の醸造過程で発酵により瓶内に溜まった澱を、ボトルをさかさまにして
瓶口に溜め、その部分を液体窒素などに漬けて凍らせて抜栓し、気圧の差で澱を
飛び出させ除去させる手法。
※2シュール・リー
ロワールのミュスカデによく見られる、樽で発酵させたあと、澱引きをせずに
そのまま澱と一緒にワインを春先まで熟成させる手法。
これによりワインに複雑味が増します。
※3モスト
収穫した葡萄を破砕した状態をマイシェといい、それを搾ったものをモストといいます。
ワインなる前の葡萄ジュースみたいな状態のものです。
※4ティラージュ
シャンパンの製法の1過程で一次発酵が終わったシャンパンの原酒が次に瓶内二次発酵
する時にボトルの中に発酵を促進させるため糖と酵母を加えること。
その後王冠で栓をして瓶内二次発酵を始めさせます。
http://item.rakuten.co.jp/wine-kinokuniya/wineseminar56/