滋賀県にあるヒトミワイナリーという蔵。
 
にごりワインをメインに造っていて、珍しいなあとチェックしてたんですが
 
普通の赤ワインでも面白い試みをしていました。
 
同じ滋賀県でとれたベリーAという赤ワイン用葡萄品種を、
 
2人の葡萄栽培の達人が栽培。
 
今荘野畑地区に畑を持つ
小林さんの栽培哲学は

「果柄まで完熟させた葡萄を収穫すること」

竜王雪野山地区に畑を持つ
諸田さんの栽培哲学は

「ある程度、酸を残した早熟な葡萄を収穫すること」

同じ県で取れた同じ葡萄品種なのに

 
当然出来上がるワインの色もこんなに違います。
 
 
右の色の濃いほうが完熟葡萄派、小林さんの葡萄で造られたベリーA
 
飲みますと、
 
右:小林さんの今荘野畑地区のベリーA
 
契約栽培農家小林さんは葡萄を完熟させることが
重要だという遅摘み派。

紫がかったルビーレッドの色調。
煮詰めたプラムやベリーの香。
果実味とコクがほどよく、フレッシュながら
落ち着きのある印象。

ふくよかな丸みを帯びた味わいです。
左:諸田さんの竜王雪野山地区のベリーA
 
契約栽培農家諸田さんはワインには酸が重要だと
早摘み系でワインに酸を残します。

薄めの、ロゼに近い色調。チェリーや赤系ベリーの香。
伸びのあるチャーミングな酸、
ライトなスタイルの辛口赤ワイン。

爽やかな軽やかな酸味の心地よい味わい。
この二つのワインをうちのお店のワイン会で15名ほどで飲み比べました。
 
飲む前は完熟系の方が人気があるかななどと思っていたのですが
以外にも人気は2分されました。
 
鋭い意見では
「小林さんの完熟したものも旨いがこういうワインなら他の国でも似たようなものを探せそう。
 
でも諸田さんの早摘みワインの繊細さは他に類を見ない味わいだ。さらに和食にもかなり合いそう。」
 
など。
 
「ワインは葡萄の出来が最も重要」という言葉はよく著名なワイナリーのオーナーからも聞くことがよくあります。
 
そんな葡萄の違いを存分に楽しませてくれるこの2本のワイン。
 
ともに年間300本も生産されてないんですが、運よくめぐり合えて飲み比べれて大変いい勉強に
なりました。
 
【ヒトミワイナリー 2地区のベリーA飲み比べ】 
http://item.rakuten.co.jp/wine-kinokuniya/hitomisindo2/#hitomisindo2