モーゼル・ツェルティンゲン村の雄
ゼルバッハ・オスターの当主ヨハネス・ゼルバッハ氏のセミナーへ行って参りました。

モーゼル・ツェルティンゲンの彼のところの同じ畑のワイン
ツェルティンガー・シュロスベルク・シュペートレーゼを
2004年、2005年、2006年産と比較試飲。

2004年は涼しい春に暖かい夏。この3ヴィンテージの中ではマイルドな味わい。
2005年は少雨高温、出来たワインは酸度も高く、ミネラルのトーンも際立ち完熟した
果実のトーン。ポテンシャルという面では2004年よりも上のような気がします。

そして2006年。
暑く乾燥した夏だったそうです。
しかし葡萄の実が熟し始めた時期に局地的に雷雨が!
普通は収穫期前の雨はマイナスイメージなんですが、
なんとその雷雨により破れてしまった葡萄の果皮から貴腐ワインのもとになるポトリティスシネレア菌が入り込み、その後の気候はまたまた乾燥して暑い日々。

収穫の時期にはなんと素晴らしい貴腐葡萄が出来上がっていたそうです。

香りはハチミツを思わせ、ワンランク上に凝縮された糖度、酸味を感じさせる偉大な年の
風格を漂わせていました。

中部モーゼルの一部の地域の2006年産は偉大な1976年をもしのぐ素晴らしい
貴腐ワインの年になりそうです。

それを裏付けたのがこのワイン
ゼルバッハ・オスター・カビネット2006 ¥1890
http://www.rakuten.co.jp/wine-kinokuniya/803927/804156/#831092
元々、フード&ワインマガジンで5グレートリースリングに選出されるなどのこの蔵の文字通りの看板ワイン
なんですが、この年のカビネットはなんと収穫時の糖度が93エクスレもあったとの事。

93エクスレ度というのは通常ではカビネットより2ランク上のアウスレーゼクラスの糖度です。

彼のところのエステート物のアウスレーゼなら3000円は軽く超えてしまうところ、
この2006年のカビネットは2000円を切る価格ながらアウスレーゼクラスの糖度を
持っているとのマル秘情報を教えてもらいました!!

甘口ワイン好きの方には2006年のツェルティンゲン産のワインは非常に嬉しい
ワインになりそうです!