先日からお騒がせしていた覆面ワイン。

中身はこちらでした。

パーカー98-100点ワイン。

パーカー100点の赤ワインは何度か飲んだことがあったのですが、

白はこのワインが初めてです。

俗説によりますとこのシャプティエがパーカー100点満点を最も多く獲得した蔵元だと

も言われております。(インポーターA氏曰く)

このシャプティエのなかでもセレクション・パーセレールというシリーズは

この蔵の持つ最も偉大な単一畑達のキュヴェで、中々目にすることも少ないワインです。

ローヌ大手の蔵元にして自社畑はすべてビオ・ディナミ農法。(買い付け葡萄で造られた

裾ものカテゴリーは除く)

さっそく試飲です。

色は淡い山吹色。
香はアプリコットや黄桃などの甘味を感じる木成り果実香、あとからミネラルっぽさに続き、
あま-いバニラ香も。かすかに麝香の香。

味わいは木樽の香ばしさ、凝縮された果実味、ミネラル感の3本柱がそれぞれ自己主張。

まだ若いです。若すぎでした。

以前2007年に04のドミニクローランのコルトンシャルルマーニュを開けた時の、

「しまった早すぎた」と思った印象が走馬灯のように頭によみがえりました。

このワインのベストな飲み頃はこれらの3要素がそれぞれに絡み合ってきた頃

まだ5年以上先だろうなあと思いながら、スワリングして空気に触れさせると

それなりのまろやかなハーモニーも感じられます。

さらに特筆すべきはアルコール度数。

15%です。フランス産の白でこれほど高いアルコール度のワインを飲んだのは初めてかと思います。

口の中でそのアルコール由来のグリセリントーンが4つ目の柱としてトロリと存在感を発揮します。

このグラスの中で起こってしまった4要素もの別々の方向を向いた力強いベクトルの

ポテンシャルを感じつつも、飲み頃はまだまだ先だなあという印象の試飲でした。

いずれにしても北部ローヌ地方の05産ワインのポテンシャルの高さは折り紙つきかと思います。

このワインをこの状態で98-100点と評したパーカー様は

僕の想像をはるかに超越した存在でありました。
実は、僕的にはワインに100点法を使うということに対しては反対なんです。

ワインを楽しむときはその時のメンバーであったり料理であったりがさらにワインの

美味しさを加算してくれ、それを点数で図ることなんてできない、と思っているのです。

でも、パーカーさんの評価は、ひとつの基準としては信頼のおけるものだと思います。

あるていどワインを飲んでいくうちに、パーカーさん好みの凝縮されたワインが飲みたいなあ

という衝動に駆られたときなどに、はずれなくそういうワインを提供してくれる基準として用いる分には

重宝しているのでありました。