酒屋的にはぼちぼちとボージョレヌーヴォーなどの予約が入ってきて、
 
今年もワインの季節が来たなあということを肌で感じる今日この頃。
 
お店からインポーターへのヌーボーの発注はだいたい9月中頃には終わるのですが、
 
注文してしまうと、いままで細かくワイナリーの情報などを提供してくれていたインポーターさんも
 
そのころから、追加のヴィンテージ情報などが来なくなることが多いのです。(注文もらったからもういいやという
訳ではないでしょうが)
 
そんな中、今日インポーターのヴァンクールさんから、10月中旬にボジョレーのワイナリー情報が入りました。
 
うれしい貴重な情報です。
ほんとにこのインポーターはワインのことが好きなんだなあって感じてしまいます。
 
ここのインポーターのヌーヴォーと言えばやはりフレデリック・コサールのラパン。
 
今年は春先から初夏にかけて干ばつに近い少雨と高温の為、その過酷な自然環境に耐えうる
古木からとれたワインを造る蔵元からプラスのコメントが多く、彼も8月末の時点でも、
今年は今までで最高の出来になるかもと言っていたのですが、
今回はこんなコメントが届きました。
 
今年は、収穫が9月9日~10日と、まわりがほとんど終わっている中、待ちに待って一番最後に収穫を行なっただけあって、出来上がったワインはヌーボーとは思えないほど中身が凝縮している!特に色合いは、飲み終わったグラスに紫色の足が残るくらい濃く、一見ローヌのワインと見間違えそうなくらいだ!アルコール度数は12度!当初収穫時には潜在アルコール度数が12.6から中には13度を超えるブドウもあったので、アルコールの高すぎるワインにならないか心配だったが、最終的にはヌーボーとして適当な度合いに落ち着いてくれた!今年は、醸造にしっかり時間をかけることができた分、いつものヌーボーらしい微発泡でピチピチとはじけるガスは抜けて、むしろ、果実に厚みのある落ち着いたくっきりと輪郭あるワインに仕上がっている!
 
個人的にはここのヌーヴォーによくあるピチピチ感は、あまりない方が好きで、
抜栓後一日おいて、ガスをある程度飛ばしてから楽しむタイプなんですが、
今年は、いきなりから僕の好みのものが楽しめそうです。
 
 
ちなみにカリーム・ヴィオネはこんな感じ。
アルコール度数は11.8度。2011年のブドウは、リンゴ酸の量が少なく、醗酵の勢いが途中で止まるようなことがあればボラティル(酸敗)の心配もあったが、結果的には酵母に勢いがあり、マロラクティック醗酵が始まる前にアルコール発酵が全て終わったので、醸造上の問題は全くなかった!ワインの味わいとしては、いつもよりも落ち着いたVieux(よりワインらしい)な感じに仕上がっている!

ジャン・フォイヤール
今年は、ブドウのリンゴ酸の量が少なかったので、醗酵前にマロラクティック醗酵が起こらないよう、低温での温度管理を徹底した!アルコール度数は11.5~12度の間。ワインの味わいは、2010年のタイプに似て全体の果実味がエレガントだが、2010年よりもワインに骨格と凝縮味があるので面白いワインに仕上がっている!

総括としては、3社とも例年よりブドウのポテンシャルがあり、アルコール高く、ボリュームがあります。

カリームとジャンは酸とのバランスを重視した2009年と2010年の中間のようなイメージ。

ラパンは2009年に近い酒質に仕上がっているようです。