僭越ながら今月はわたくしの誕生月でありました。
私のセラーの中にある、もっとも大事にしていたワインを開けてしまいました。

【ケラー・ダルスハイマー・フーバッカー・リースリング・アウスレーゼ・アイスワイン】
 Weingut Keller Dalsheimer Hubacker Riesling Auslese Eiswein

(当時のワイン法ではアイスワインはアウスレーゼ・アイスワインと表記するのであります。)
先日飲んだケラーさんのワインです。
このワインは思い出のワインです。
あれは1995年の出来事でした。

私のドイツでのワイン修行時代の帰国直前に、

ケラーさんの家でランチに招待してもらった時に、

色んなワインを飲ませてもらって、ワインの表現などを教えてもらいました。

最後にアイスワインを頂いているときに

ケラーさんのアイスワインの話になり、

お父さんのクラウスが

ケ:「うちの蔵で最初にアイスワインが出来た年は1971年なんだよ」

偶然にも

私:「あっ僕の誕生年です」

ケラー家のお父さんとおかあさん息子のクラウスペーターの三人の目が合い、

数秒間の沈黙。

そしてお父さんが、

おもむろに地下セラーに。

「まさか・・・・」
しばらくして
ぼろぼろのラベルの1971年産アイスワインがやってまいりました。

クラウス・ケラーにとっても記念すべきアイスワイン第一号!

その当時(1995年)彼の蔵にもあと3本くらいしかストックがないそうです。

そんな希少な1本を
帰国の御祝にプレゼントしてもらいました。

帰国後はマイセラーで14年間静かに熟成してきました。
このワインは生涯飲むことがあるのかな?

もったいなくて飲めないなあ。

実際、結婚したときも子供が出来た時も封印しておりました。
そんなワインをたいした節目でもない38歳の誕生日に開けてしまいました!

というのも最近ボトルの目減りが進んできており、コルクの寿命も考えて

抜栓にふみきったのでした。

ラベルはボロボロ、コルク付近はカビカビ。

はたしてお味は!!