昨日の続きです。

わたしの誕生日に開けた生まれ年のワイン

ケラー・ダルスハイマー・フーバッカー・アウスレーゼ・アイスヴァイン1971
数センチ液面が目減りしていたので、そこが心配だったのですが抜栓しました。

結果から言いますと「むちゃくちゃ旨かったです」

ドイツのヴィンテージでは1959、1971、1976あたりが世紀のビッグヴィンテージと
呼ばれていますが、それに恥じない素晴らしい出来栄えでした。
コルクの上部はカビでびっしり覆われていましたが、
長めのコルクは途中でちぎれることなく、うまく抜栓成功!

色は、琥珀、べっ甲、紅茶を思わせるような濃い目の色調。
香は焦がしたカラメルのトーンが印象的。
長期熟成させた梅酒や煮詰めた飴、ジンジャー、アニスも感じます。
お酒に漬け込んだ洋梨のような香も。

ひんやりとしまりある口当たりに、
酸味はまだ健在でしっかりとした甘味を包み込んでいます。
嫌な雑味がまったくないのはケラーさんのワインの素晴らしい特徴だと思います。
長めの余韻にとろりとしたまろやかさが加わり、熟成による真価が充分に発揮した
極甘口のまさに琥珀の滴でした。

澱を考慮してデキャンタしたものを冷蔵庫に冷しておいたのですが、
数時間後に飲んだらさらにまとまりが良くなった感じ。
ひんやりした、シャンとした酸味に溢れるような甘味。
喉越しに高級ブランデーを思わせるようなとろりとした味わいが一体化して
飲み込むと五臓六腑に染み渡るよう。

まさに感無量でした。

コルクが丈夫で目減りしていなければもう10年は持つんじゃないかなと思わせるポテンシャルの高い
味わいでした。